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平和学とは?

 二度にわたって核兵器を投下された広島・長崎の思いを胸に、二度と戦争によって核兵器が使用されてはならないというところからスタートした(とりわけ日本の)平和学は、現実に広がる米ソ二極対立を前提とし、「恐怖の均衡」なるものが「平和」とは呼べないと考え、(核)抑止力批判を展開した。
 しかし、1960年代に浮上した「戦争がなければ平和なのか」という問いに対する回答を迫られた平和学は、ヨハン・ガルトゥングによって「構造的暴力」という概念が生み出され、「暴力と平和」という図式の中で議論されるようになってきた。この「構造的暴力」とは、人間が本来持てる能力が十分に発揮できない状況にあるとき、それは「暴力」を受けているのだと考え、社会構造そのものを問いただす視点であった。
 こうして、平和学は広がりと奥行きを持ってきたのだが、最近、「平和学」とは何だろう?と問い直す研究者がいるのかな?と改めて感じはじめまして、このページで考えてみようと思う次第です。
 
 
国際関係論が、南北問題や環境問題、紛争にも関係してくることは理解できたのですが、平和学において、それらはどう位置付けられているのでしょうか。
 
(以下、つづく)